EU、AI法の簡素化を最終承認——高リスク規制の適用を延期
欧州理事会が「AI法」簡素化パッケージ(デジタル・オムニバス)を最終承認。高リスク AI 規制の適用開始を 2027〜28 年へ後ろ倒しする一方、生成コンテンツの表示義務の猶予は 6 か月から 3 か月へ短縮。合意なき性的画像や児童性的虐待コンテンツの生成は新たに禁止する。
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何が起きたか
欧州理事会は 6 月 29 日、EU の「AI法」を簡素化・合理化するパッケージ(デジタル・オムニバス)を最終承認しました。6 月 16 日の欧州議会の承認を受けた最終段階です。高リスク AI システムの規制適用は、単体システムが 2027 年 12 月 2 日、製品組み込み型が 2028 年 8 月 2 日へと後ろ倒しされる一方、AI 生成コンテンツの表示(透明性)義務の猶予期間は 6 か月から 3 か月へ短縮されます。さらに、実在人物の合意なき性的画像や児童性的虐待コンテンツ(CSAM)を生成する AI 利用が新たに禁止対象に加わりました。
なぜ重要か
世界で最も包括的な AI 規制が、企業の負担を理由に一部緩和・延期される方向へ動きました。適用時期の後ろ倒しは、EU 市場を意識する企業に準備の猶予を与えます。一方で禁止事項や透明性の要求はむしろ強まっており、「緩和」と「厳格化」が同時に進む複雑な規制環境になっていることに注意が必要です。
経営者の視点
日本の中小企業でも、EU 圏の顧客や取引先を持つなら AI 法は他人事ではありません。適用延期で慌てる必要は薄れましたが、AI で作った画像や文章に「AI 生成」の表示を付ける実務は、猶予短縮で前倒しの検討が要ります。まずは自社が EU 向けにどんな AI 生成物を出しているかを棚卸しし、表示ルールから整えておくと安全です。
出典
本記事は 欧州理事会(Council of the EU) の発表・報道をもとに要約したものです。原文は以下からご確認ください。
欧州理事会(Council of the EU)(原文を読む)↗