米 AI 大手4社と国防総省の契約が開示——OpenAI・Anthropic・Google・xAI が各最大 $2 億で軍事 AI 試作、「拒否率の最小化」要望も
米報道機関 The Intercept が情報公開請求(FOIA)訴訟で入手した 400 ページ超の契約文書を、現地時間 9 月 8 日(日本時間 9 日)に報じた。文書は 2025 年 7 月に国防総省(DoD)が OpenAI・Anthropic・Google・xAI と結んだ、各社最大 $2 億の契約。軍事上の意思決定や作戦・兵站・情報分野で使う AI ツールの試作を各社が担い、国防総省への AI 戦略助言や要員教育、自社技術のリスク予測まで義務づけられていた。国防総省が OpenAI に対し、指示をできるだけ断らない「拒否率の最小化」版を求めていた記述も含まれる(OpenAI は最終契約に当該文言はないと説明)。
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何が起きたか
米報道機関 The Intercept は、情報公開請求(FOIA)に基づく訴訟で入手した 400 ページ超の契約文書をもとに、米国防総省(DoD)と主要 AI 企業の関係を現地時間 9 月 8 日(日本時間 9 日)に報じました。文書は 2025 年 7 月に DoD が OpenAI・Anthropic・Google・xAI と結んだ契約で、各社最大 $2 億の規模です。各社は「軍事的優位・有用性の向上」や「軍事的意思決定の高度化」を掲げ、作戦(warfighting)から自動化された意思決定、兵站、軍事情報までを対象に AI ツールの試作品を構築することに合意していました。契約では、DoD への AI 戦略の助言、軍関係者の教育、そして自社技術がもたらすリスクの予測までが各社の義務に含まれていたとされます。加えて、DoD が OpenAI に対し、司令部の要求をできるだけ断らない「拒否率の最小化(minimal refusal rates)」を備えた専用版を求めていた記述も含まれていました。OpenAI は、この文言は最終的に署名された契約には残っていないと説明しています。
なぜ重要か
生成 AI が民生用途にとどまらず、国家安全保障の中枢に組み込まれつつある実態が、一次資料に近い契約文書で可視化された点に意味があります。AI の「安全性」や「拒否(refusal)」の設計思想は、これまで各社が対外的に強調してきた価値観の根幹でしたが、顧客(この場合は軍)の要求によってその挙動が調整され得ることが示されました。これは、AI ベンダーの中立性や、モデルが「何を断り、何を実行するか」を誰が決めるのかという、企業が AI を導入するうえでの信頼性の問題にも通じます。
経営者の視点
自社が使う AI サービスも、提供元の方針や大口顧客の要求によって挙動や制約が変わり得る、という前提を持っておくことが重要です。重要な業務で AI に判断を委ねる際は、モデルの応答が変更された場合に気づける記録(ログ)や、人による最終確認の仕組みを残しておくとリスクを抑えられます。また、ベンダー選定では性能や価格だけでなく、安全性・利用ポリシーの透明性や、方針変更時の通知の有無も評価軸に加えておくと、外部要因に振り回されにくくなります。
出典
本記事は The Intercept の発表・報道をもとに要約したものです。原文は以下からご確認ください。
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