AI Navigator ロゴAI Navigator
· South China Morning Post報道重要度 (78)

中国、AI 計算能力を 2030 年までに約 4 倍へ——MIIT が「第15次5カ年計画」で 9,800 EFLOPS 目標を提示

中国の工業情報化省(MIIT)が情報通信産業の「第15次5カ年計画(2026〜2030年)」を公表し、9 月 8 日に大きく報じられた。知能計算(AI 向け計算)能力を 2030 年までに 9,800 EFLOPS へ引き上げる目標を掲げ、2025 年時点の約 1,590 EFLOPS から約 4 倍への拡大を狙う。情報インフラには 2026〜2030 年で累計 3.8 兆元(約 5,320 億ドル)の投資を見込み、1 万枚・10 万枚規模の GPU クラスター整備にも言及した。

中国、AI 計算能力を 2030 年までに約 4 倍へ——MIIT が「第15次5カ年計画」で 9,800 EFLOPS 目標を提示

何が起きたか

中国の工業情報化省(MIIT)が、情報通信産業に関する「第15次5カ年計画(2026〜2030年)」をまとめ、その内容が 9 月 8 日に相次いで報じられました。計画は、AI 向けの「知能計算(intelligent computing)」能力を 2030 年までに 9,800 EFLOPS へ引き上げる目標を掲げています。2025 年時点の約 1,590 EFLOPS からは約 4 倍にあたる規模で、2026 年 6 月末時点では FP16 換算で 2,185 EFLOPS(前年同期比 +177%)に達したとされます。情報インフラ全体には 2026〜2030 年の 5 年間で累計 3.8 兆元(約 5,320 億ドル)の投資を見込み、GPU を 1 万枚あるいは 10 万枚以上使う大規模な計算クラスターの「秩序ある整備」や、用途別の推論向け設備の拡充にも触れています。

なぜ重要か

生成 AI の主導権争いが、モデルの性能だけでなく、それを支える計算能力・電力・半導体といった「産業基盤」の規模で決まる局面に入ったことを、国家計画のかたちで示した動きです。中国が官民を挙げて計算能力を積み増せば、GPU や電力、データセンター向け設備の需給がさらに逼迫し、世界全体の AI インフラのコストや調達環境に波及する可能性があります。米中の技術覇権競争という文脈でも、今後 5 年の投資規模を示した点で注目されます。

経営者の視点

計算資源をめぐる各国・大手の投資競争は、自社が使うクラウドや AI サービスの価格・供給に間接的に効いてきます。GPU 逼迫が続く前提で、複数のクラウドやモデルを併用できる体制を保ち、特定基盤への依存を避けておくとリスクを分散できます。また、地政学的な緊張が高まる局面では、利用するサービスの提供地域やデータの保管場所も選定の観点に加えておくと、規制や供給の変化に振り回されにくくなります。

出典

本記事は South China Morning Post の発表・報道をもとに要約したものです。原文は以下からご確認ください。

South China Morning Post(原文を読む)↗