Anthropic、Claude 利用者のセッション乗っ取りを警告——情報窃取マルウェアが2FAを迂回、強制ログアウトと返金で対応
Anthropic が 8 月 31 日までに、利用者の PC に感染した情報窃取型マルウェア(インフォスティーラー)が Claude の有効なログインセッションを盗み、本人の知らぬ間に有料利用枠を消費していたと警告した。盗まれるのはパスワードではなく「セッションクッキー」で、多要素認証(2FA)を突破して不正アクセスが成立する。同社は影響を受けた利用者を強制的にサインアウトさせ、登録された支払い方法を削除し、不正な請求を返金する対応を取った。確認されたマルウェアには Vidar・LummaC2(Lumma)・StealC・RedLine・Acreed や、一部 Mac 向けの Atomic Stealer(AMOS)が含まれる。
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何が起きたか
Anthropic が 8 月 31 日までに、利用者の端末に感染した情報窃取型マルウェア(インフォスティーラー)によって、Claude の有効なログインセッションが盗み取られていたと明らかにしました。攻撃者が奪ったのはパスワードそのものではなく、ログイン後にブラウザへ発行される「セッションクッキー」です。このクッキーがあれば、パスワードや多要素認証(2FA)を知らなくてもログイン済みの状態を再現でき、本人になりすまして口座にアクセスできます。攻撃者はこの手口で利用者の有料利用枠を勝手に消費し、被害者は「使っていないのに利用上限が補充され、また消費されていく」異変で気づいたとされます。確認されたマルウェアには Windows を狙う Vidar・LummaC2・StealC・RedLine・Acreed、少数の Mac を狙う Atomic Stealer(AMOS)が含まれます。Anthropic は影響を受けた利用者を強制的にサインアウトさせて盗まれたセッションを無効化し、登録済みの支払い方法を削除したうえで、不正な請求を返金する対応を取りました。
なぜ重要か
「セッションの窃取は、新しい認証情報の窃取」と言われます。2FA はログインの入口を守りますが、いったんログインした後にブラウザへ渡されるセッションクッキーを盗まれると、その防御は迂回されてしまいます。今回の事例は、AI サービスのアカウントが「便利に使えるほど、乗っ取られたときの被害も直接的(利用枠の浪費・不正請求)になる」ことを具体的に示しました。感染源は AI サービス側の脆弱性ではなく、利用者の端末に潜むマルウェアである点も重要です。守るべき境界が「サービスの中」から「社員の手元の PC」まで広がっていることを、改めて突きつけています。
経営者の視点
自社が有料契約している AI サービスも、社員の PC がマルウェアに感染していれば同じように乗っ取られ得ます。まず確認したいのは、業務端末のマルウェア対策とOSの更新が徹底されているか、そして怪しいソフトや拡張機能の導入を許していないかです。加えて、AI サービスの利用状況(急な利用枠の消費や見覚えのない請求)を定期的に点検し、異変があればすぐにパスワード変更と全端末からのサインアウトを行える運用にしておくと安心です。2FA を入れているから大丈夫、と過信せず、「端末そのものの衛生管理」まで含めてセキュリティを見直す機会と捉えるべきでしょう。
出典
本記事は BleepingComputer の発表・報道をもとに要約したものです。原文は以下からご確認ください。
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